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10月から断熱等級6、7が制定されます

国土交通省と消費者庁は2022年3月25日、日本住宅性能表示基準の一部改正を告示。さらなる上位等級として、断熱等性能等級6、7が新設されることを決定しました。施行は2022年10月1日からとなっていますが、この断熱等級が新しくなる理由やどう変わったのか、詳しく解説していきます。

そもそも断熱等級って?
これまでの基準を解説

今回ご紹介する断熱等級は、基本的に「住宅性能表示制度」に基づくものです。これは住宅の性能を測れる指標の一種で、構造耐力や遮音性、省エネルギーなどを10分野34項目に定め、等級で表したものです。省エネ住宅に関しては、主に断熱性能等級、および一次エネルギー消費量等級の2点が重要となります。

従来の断熱性能等級

これを見ると、従来の最高等級は4であったかのように思えますよね。しかし今回新たに設定されたのは「断熱性能等級6、7」。等級5はどこへ行ったのか?というと、実は等級5は2022年4月に新設されたばかりだったのです。

断熱性能等級5は「等級4を上回るZEH水準と同等」の基準が求められており、地域によっては平成28年の省エネルギー基準以上の数値であることが窺えます。しかし、なぜ今年になって断熱等級の基準が引き上げられたのか?確認してみましょう。

なぜ断熱等級は変わるの?

そもそもなぜ今年2022年になって新たな断熱等級が生まれたのか?というと、「以前の最高等級4では心もとないから」というのが理由にあるようです。この断熱性能等級4は一部平成28年に改正されたものの、24年前からほぼ変わらない数値となっていました。

そのため、現代においてその基準で家を建てると、いざ住んでから「意外と寒い」「思ったより過ごしにくい」なんて感想に。結果、近年の省エネ意識の高まりもあり、最高等級の見直しがなされた、というのが事情のようです。

断熱性能等級6、7ってどんなもの?

では、断熱性能等級6、7とはどの程度の基準なのかといえば、以下をご覧ください。

等級5がZEH基準相当なのに対し、6と7は「HEAT20U(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)」と呼ばれる、さらに厳しい基準を通過することが求められています。G3はHEAT20の中でも最高レベルの外皮性能基準となっていますから、非常に心強いです。

なぜ断熱等級は変わるの?

では、消費者への影響にはどんなものがあるか、というと、基本的には「建築費が高額になる」のが一番心配ですよね。実際、断熱性能等級6や7になるとより高性能なサッシや断熱材を用いる必要があるため、初期費用は上がる傾向にあるとされています。

具体的には、断熱性能等級6で100万円、断熱性能等級7で200万円程度のコストアップにつながるのではないか、との話も。

しかし、決して義務化されているわけではありませんから、まずは断熱性能等級5の基準を満たした家づくりから検討してみてはいかがでしょうか。

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